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マインドフルネスについて2

皆さん、こんにちは。コロナの収束のめどがなかなか立たない日々ですが、いかがお過ごしでしょうか。


今回は前回に引き続き、ストレスに対するセルフケアとして、マインドフルネスについてお話していきたいと思います。


 前回はマインドフルネスの定義についてお話してきました。マインドフルネスの定義に幅があるため、誤解や偏見が生じていることも事実です。そこで、今回はマインドフルネスに関する典型的な誤解についてみていくことにしましょう。


1. マインドフルネスは単なるリラクゼーションのテクニックに過ぎない

→ 確かに、リラクゼーション効果を伴うことはあります。ですが、マインドフルネスの目的は定義のところでも触れまそしたとおり、気づきと集中になりますので、リラクゼーション効果は二の次になります。


2. マインドフルネスはトランス状態(通常とは異なった意識状態)である

→ 瞑想であることから、その意識状態は通常とは異なっている、とみなされることが多いですが、必ずしもマインドフルネス=トランス状態ではありません。Kristeller(2007)によれば、「常習的な経験(≒トランス状態)なしに体験の気づきを維持するもの」と述べられています。


3. マインドフルネスは神秘的体験であり、現実感覚では理解困難である

→ 確かに、今ここでの体験に目を向けるため、その体験を言語化することは難しい場合があります(日常生活においてもすべての体験を言語化するのは難しいですよね)。ですが、今ここでの体験に気づき、それを受け入れる(集中する)ことが目的ですので、特に神秘的なことはありません。


4. マインドフルネスによって超能力や超感覚的知覚(Extrasensory Perception:ESP)の力が身につく

→ マインドフルネスの目的は、気づきと集中ですので、超能力や超感覚的知覚とは全く関係のないものになります。


5. 瞑想は危険であり、賢明な人は避けるべきである

→ 瞑想によって過去の出来事や嫌な体験を思い出すことがありますが、これは危険なことでしょうか。Gunaratana(2011)は、そんなことを言ったら、道を歩いていたらバスにはねられる危険があり、シャワーを浴びている最中に首を骨折する危険があるため、日常生活が送れなくなってしまう、と痛快な反論をしています(マインドフルネスを実践することで考えられる危険は、Gunaratanaが述べた危険と同程度のもの、と考えられる)。


 本日はこの辺で一旦終わりにしたいと思います。典型的な誤解については次回、もう少しお話をしていきます。


【参考文献】

Henepola Gunaratana, Mindfulness in Plain English,Wisdom Publications,2011.

大谷彰,マインドフルネス入門講義,金剛出版,2015.

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