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衛生委員会

常時50名以上の労働者を使用する事業場では衛生に関することを調査審議し事業者に意見述べるために衛生委員会を設置しなければなりません(労働安全衛生法第18条)。

この衛生委員会の要点を、厚生労働省のウェブから抜粋し箇条書きでまとめたいと思います。

1. メンバー

A. 総括安全衛生管理者またはそれ以外の者で、当該事業場において事業の実施を統括管理するもの若しくはこれに準ずる者 1名(議長)

B. 衛生管理者 1名以上

C. 産業医 1名以上

D. 当該事業場の労働者で衛生に関し経験を有する者 1名以上

2. 頻度

毎月1回以上開催しなければならない。

3. 審議事項(労働安全衛生法第18条第2項になります。)

(1)労働者の健康障害を防止するための基本となるべき対策に関すること

(2)労働者の健康の保持増進を図るための基本となるべき対策に関すること

(3)労働災害の原因及び再発防止対策で、衛生に関すること

(4)労働者の健康障害の防止及び健康の保持増進に関する重要事項(労働安全衛生規則第22条)

1.衛生に関する規定の作成に関すること。

2. 厚生労働大臣が公表する技術上の指針(安衛法第28条第1項)の危険性又は有害性等の調査及びその結果に基づき講ずる措置のうち、衛生に関すること。

3. 安全衛生に関する計画(衛生)の作成、実施、評価及び改善に関すること。

4. 衛生教育の実施計画の作成に関すること。

5. 法定の化学物質の有害性調査(安衛法第57条の3第1項、第57条の4第1項)並びにその結果に対する対策の樹立に関すること。

6. 法定の作業環境測定(安衛法第65条第1項、第5項)の結果及びその結果の評価に基づく対策の樹立に関すること。

7. 定期的に行われる健康診断、臨時の健康診断、自ら受けた健康診断および法に基づく他の省令に基づいて行われる医師の診断、診察又は処置の結果並びにその結果に対する対策の樹立に関すること。

8. 労働者の健康の保持増進を図るため必要な措置の実施計画の作成に関すること。

9. 長時間にわたる労働による労働者の健康障害の防止を図るための対策の樹立に関すること。

10. 労働者の精神的健康の保持増進を図るための対策の樹立に関すること。

11. 厚生労働大臣、都道府県労働局長、労働基準監督署長、労働基準監督官又は労働衛生専門官から文書により命令、指示、勧告又は指導を受けた事項のうち、労働者の健康障害の防止に関すること。

法令に定められていることが多く、実際に何を審議すればいいかこれだけではよくわかりません。

東京にあるオフィスを想定して、具体例を挙げてみます。

(1) 労働者の健康障害を防止するための基本となるべき対策に関すること

→受動喫煙や石綿による健康障害が相当します

(2) 労働者の健康の保持増進を図るための基本となるべき対策に関すること

→こちらと次の(10) 労働者の精神的健康の保持増進を図るための対策の樹立に関することをあわせて、厚生労働省がさだめる「心の健康づくり〜労働者の心の健康の保持増進のための指針〜」が参考になります。具体的には「ストレスチェック制度の実施体制及び実施方法について、調査審 議を行い、ストレスチェック制度の実施に関する規程を定め、これをあらかじめ労働者に対して周知するようにすること」とされていますので、ストレスチェックをどのようにおこなうか決定し、その方法を労働者に周知することが相当します。なお、この厚生労働省の指針には心の健康づくり計画の策定のための4つのケアが記載されています。こちらについてはまた別途記載します。

他にもインフルエンザが流行っている時期には、その予防についての教育もこちらにはいるでしょう。

(3) 労働災害の原因及び再発防止対策で、衛生に関すること

→こちらは労災に関すること全般と思っていただければとおもいます。

(4) 労働者の健康障害の防止及び健康の保持増進に関する重要事項

→長時間労働者・高ストレス者の把握・対策などがこちらにはいるかとおもいます。

実際のところは、最低限のことから始めて、徐々に法人ごとにあわせて審議事項を調整していくという作業が必要だと思います。これから衛生委員会を立ち上げるという方はぜひ一度ご相談ください。

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